
鏡花の作品には高野聖を始め、山の中で物の怪に出会う物語が
あります。そこで、適当なサイズの滝を前に撮影してみようと考え、
レンズのボケ具合、人形のサイズにあうような小さな滝を捜しました。
これは東京都下にある滝というにはあまりに小さなものです。ここは
ちょっと雨が降らないとすぐ枯れてしまいます。この日は雨が降ったり
やんだりの中での撮影になりました。 光線はフラットでなかなか
良かったのですが、水量が思いのほか多く、腰のあたりまで水に
浸かっての撮影で、足場が悪く三脚も立てづらいので、大型三脚を
人形の固定に使い、15分の1秒の手持ち撮影にしました。現場は
かなり暗く、滝はスローシャッターで撮影したかったのです。
気が付くと雨も激しくなり、暗くなったのでこの日は引き上げましたが、
帰り道が見えなくなり、眼鏡をなくしたりして大変な事になりました。
いずれここで妖怪という設定で、この滝のあたりに梳る女性のヌード
を配し、撮影したいと考えています。